中国から天才ピアニスト牛牛が日本デビュー

otasukegaido2010-01-27

中国から天才ピアニスト牛牛が日本デビュー

普段はどこにでもいそうな12歳の男の子。しかし、ひとたびピアノに向かうや、天衣無縫の音楽が鳴り響く。中国南東部のアモイ出身の牛牛(ニュウニュウ)は、6歳でリサイタルデビューを果たし、一昨年に老舗レーベルのEMIと独占契約を交わした注目の“超新星”だ。

 10月23日に大阪のザ・シンフォニーホールで日本のステージに初登場し、同24日には東京・赤坂のサントリーホールに史上最年少で出演して、驚異の早熟ぶりを披露する。

 「僕の心はいつもピアノと通じ合っている。一心同体の友達とか、家族みたいなもの」

 いたずらっぽい瞳を輝かせながら、音楽に対する真摯(しんし)な気持ちを口にする。「今すぐ弾けるレパートリーは100曲はある。ちょっと見直せば200曲は大丈夫じゃないかな。だっていつもピアノを弾いているから、自然とそんな数になるよ。別に驚くことじゃないと思うなあ」と言って無邪気に笑う。

 本名は張勝量(ツァン・シェンリャン)。芸名の牛牛は1997年の丑年生まれだからという。「かわいい名前でしょ。すぐに覚えてもらえるんだ」と屈託がない。

 2006年にロンドンの名門、ウィグモアホールにリサイタルデビューして喝采(かっさい)を集め、翌年に再訪してオーケストラと共演すると、臨席したチャールズ英皇太子から称賛の言葉を受けたという。

 「作品に向かっていると、まだ経験したこともない人生の出来事がたくさん書かれていることが分かってくるんだ。確かに僕はまだ12年しか生きていないけど、本を読むことで作曲者の思いを理解する助けを発見できるんだ。童話だって、本当にいろんなことを教えてくれるよ」